家族とはかけがえのない大切な存在であります。
「ギルバート・グレイプ」。この映画は、ギルバートとその一家の物語です。
前述のとおり家族は大切な存在です。
大切であるが故に、他者からは理解し難い家族間での制約や、固定観念に苦しめられることもしばしばあります。
何事もそう上手くいかないことの方が多いですが、懸命にあきらめることなく、自分らしくあろうとすることが人生においての「幸せ」であると思わせてくれるような映画です。また、他者からの新しい価値観を享受することで、人間は変われるのだとも思わせてくれます。
どんなに環境が良くても心から幸せとは言えない人もいれば、恵まれない環境でも心が豊かで幸せだと言える人もいるのです。
ハートウォーミングな物語。この映画の魅力をTaMoviesからご紹介させていただきます。
【TaMoviesからのご提案】
- 生きていくうえで明確な目標が欲しい
- 自分のやりたいことが明確
- 家族が大切
- 心温まる作品と出逢いたい
ご家族とでも、友人とでも、大切な人と観ることをおススメします。もちろんおひとりでも楽しめます。
作品情報とあらすじ
1993年公開
監督:ラッセ・ハルストレム
主演:ジョニー・デップ レオナルド・ディカプリオ
製作国:アメリカ
原題:What’s Eating Gilbert Grape
上映時間:118分
ギルバート一家の物語です。
脳に障害を持つアーニーと、その兄であるギルバートがメインの登場人物です。
他にも夫の自殺でショックを受けて以来、肥満体になり外出もままならない母親と、2人の姉妹とで生活しています。
一家を支えるギルバートはとても優しい青年で、手のかかる弟の面倒をよく見ています。静かな田舎町での暮らしはギルバードを窮屈に縛り、好きなように生きられません。憂さ晴らしに、近所の人妻と不倫をしたりしますが、その間にも弟はすぐに兄のもとから逃げ出して問題行動を起こします。
普通の家族とはかけ離れていて、あらゆる問題がギルバートに重くのしかかります。
しかしそんな中、キャンプカーで放浪しながら生活するベッキーという、可愛らしい女性と出会います。ベッキーはギルバートの弟にも優しく接してくれ、ギルバートのことを愛しはじめます。
ベッキーとの出会いによって、少しずつギルバートが変化していく。

写真:Album/アフロ
魅力その1.俳優陣が豪華
おススメポイントは豪華な俳優陣です。
アーニーをレオナルド・ディカプリオが演じています。まだ大人になりきっていない青年の頃ですから、じっくり見ないと気づかないかもしれません。
しかし、この頃から演技がとてつもなく上手で魅力全開です。兄の手を煩わせる、無邪気な障害を持つ少年を見事に演じきっています。
さらに、兄であり主人公のギルバートは、ジョニー・デップが演じています。今のジョニー・デップとは全くイメージが異なります。
若く長髪で少しあか抜けない様子が逆にセクシーで素敵です。この2人が兄弟役として共演しているというのは、非常に貴重ですね。
魅力その2.優しさで包まれる
初めから終わりまで優しさに満ちた映画です。
高級な車で派手なアクションがあったり銃で打ち合ったりなど、そんな事は一切なく、静かにじんわりと優しさで包まれるような映画です。
ギルバードの繊細な優しさに、胸が少し痛くなるほどです。
さらにベッキーと言う女性の優しさも沁みます。ギルバート一家を優しく包み込むように受け入れ、ギルバートを愛します。
アーニーは問題行動ばかり起こしますが、みんなの愛をしっかり受け取り、とても大切にされています。
途中、ギルバートがアーニーのことを叩いてしまうことがありますが、その後ギルバートはひどく後悔して深く悩みます。
「大切にしなきゃダメなんだ」ギルバートは言います。この言葉が、この映画の1番伝えたいこと、テーマなのだと思います。
魅力その3.ギルバートの葛藤
自分を犠牲にしてまでも家族を想うギルバート。
その責任感や重圧と優しさの狭間で、絶妙な心の動きがあります。このあたりの演技が流石だと思わされます。
さまざまな迷いの中、ベッキーに出逢うことでギルバートはある決断をします。
「自分の人生を諦める」ことをやめるのです。
魅力その4.素直さが大切
自己犠牲の果てに本当の幸せはないのです。
新たな出会いから新たな人生を見出していくのも自分の決断からできることなのです。
決断にはもの凄くエネルギーがいり、また痛みを伴うこともあります。その決断をしたギルバートの姿に感動します。
自分の心のあるがまま、素直に生きることの難しさと大切さを教えてくれます。優しさだけでは生きていけませんし、周りの人の協力があるからこそ生きていくことができるのです。
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